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プロゲーマーの収入源とは?大会の賞金やスポンサー契約料だけじゃない「稼ぐゲーマー」の世界

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プロゲーマーの収入源とは?

スポンサー企業からの収入

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基本的にプロゲーマーになるには、何かしらの企業にスポンサーになってもらうことが必要になってくる。海外ではスポンサーから固定給を貰うこともあれば、最初の契約金として大金を一気にゲットするなど、この辺は企業による。

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ちなみに日本のプロゲーマーも海外の企業とスポンサー契約を結び、その給料で生計を立てていることがほとんどだ。

現在の日本ではまだ個人eスポーツ選手のスポンサーになる企業は少ないが、2018年に吉本興業がジョビン氏、西澤祐太朗氏、小池龍馬氏の3名と契約し「よしもとゲーミング」所属選手としたのが記憶に新しい。

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またTOYOTAやSUBARUも海外企業と提携し、高額賞金を賭けたeスポーツ大会の公式スポンサーになるなどもあるが、プロゲーマー個人単位でのスポンサー契約はあまり見られないのが現状だ。

eスポーツ大会の賞金

最近のeスポーツ界隈と言えばどんどん高額になっていく賞金がひとつの注目ポイントとなっている。

2019年6月段階では、最も賞金総額が高いのは「Dota2」というタイトルだ。世界中で行われる大会の賞金総額は実に194億円にもなり、ひとつの大会で23億円もの賞金が出るものもあったぐらいだ。

日本の選手で数千万単位で賞金を稼ぐ選手は(公式発表の中では)まだいないということだが、公式から非公式まで様々な形態の大会が開かれている為、ひょっとしたら、ということもあるかもしれない。

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YouTubeの広告収入

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正直な話、スポンサーからの支給や、大会での賞金だけで生計を立てられるプロゲーマーは一握りだ。特に日本では高額賞金の大会がまだ無い為、国内で活動するプロゲーマーはあまり稼げないのが現状だ。

しかし、近年YouTubeにてプレイ動画を投稿し、その手腕を遺憾なく発揮するYouTuberとしてのプロゲーマーも多く存在している。

YouTubeに再生数やチャンネル登録者数などの実績を認められ、広告収入が得られるようになれば、個人差はあれどある程度の収入を得ることができる。またYouTube、Twitchなどで配信したアーカイブが再生されれば他の配信サイトでの配信も有効に活用することができる。

Twitchのサブスクライブで稼ぐ(有料サポーター登録)

そもそもTwitchとは、世界でもトップクラスのゲーム動画配信サイトで、そこでは世界中の人々がゲーム配信を観たり実際に配信したりしている。

そんなTwitchだが、この配信サイトの特徴のひとつにサブスクライブというシステムがある。

これはリスナーが様々な配信を観ていく中でお気に入りの配信者がいた場合、月々5ドルの有料サポーターになることができ、直接的に配信者を支援するという画期的なシステムだ。

基本的に有料サポーターから貰った5ドルは配信者と運営で折半だが、サブスクライバーが増えると徐々に配信者の取り分が多くなるなど交渉の余地もあるようで、トッププレイヤーにもなると実に数千万円もの金額を受け取っているとのことだ。

Twitchの配信広告収入で稼ぐ

こちらはYouTubeでの広告収入と大差なく、画面上に表示された広告をクリックすることで配信者にその分の料金が支払われると言うもの。

もし金銭面の都合でサブスクライバーにはなれないけど……という時に、広告をクリックすることで配信者を間接的に支援することも可能だ。

Twitchのドネーション収入で稼ぐ(投げ銭)

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Photo by Denis Oliveira on Unsplash

配信中にもし奇跡的なプレイなど、リスナーが大いに盛り上がったシーンなどで、リスナーからのドネーション、いわゆる投げ銭がもらえる場合がある(イメージとしては路上アーティストに幾らかのお金を置いていく感覚が近い)。

一例としては、音楽ゲームなどで難しい箇所をうまく繋げたり、人間向けに作られていない楽曲をクリアするなど、異常に上手いプレイヤーであれば投げ銭の機会は多いことだろう。

イベント、TVなどの出演料、取材費

一部の有名プロゲーマーは、国内でのeスポーツの認知度向上や一部の本格的なプロゲーマー育成の流れを受けてか、近年イベントでの登壇や公演の依頼がくることも少なくない。

その際出演料が支払われるので、もちろんそれも収入として計上される。公演時の出演料は知名度や実績にも左右されるが数十万からと言われているので、公演もバカにはできない。

また今後もますます認知度や盛り上がりを見せるであろうeスポーツ、プロゲーマー界隈において、トッププレイヤーともなるとそういった機会も増えていくことだろう。

余談だが、国内の試合よりも大いに盛り上がるのはやはり世界大会。英語がわからないと理解が難しい局面もあるが、近年日本人のeスポーツ専門の実況者や解説者も出現している。それが追い風となり、ついに日本人も世界的な大会に熱狂できる時代がきたのかもしれない。

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メディアでの連載、書籍の印税等

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プロゲーマーとして活躍するだけでなく、やはり頭が冴えているのかテキストに強いプレイヤーも存在する。そういったプロゲーマーはネットメディアや雑誌に連載を持っていたり、自身の人生や生き方を書いた書籍などを発信していることがある。

超有名プロゲーマーといえば「ストリートファイターシリーズ」の世界で生きてきたと言っても過言ではないウメハラ氏が第一に出てくることだろう。

彼の書籍である「勝ち続ける意志力」や「勝負論 ウメハラの流儀」などは国内でも売り上げを伸ばし、海外のAmazonに英訳版が登録されると星5レビューだらけになるなど、驚異的な売れ行きを見せた。

もちろんその売り上げの一部は印税として懐に入ることになるため、何事もレジェンドになれば必ず結果がついてくるということを証明してみせた事件だ。

オリジナルグッズの売り上げ

プロゲーマーの中には書籍化ではなく、自分自身や使用キャラクターを元にプロデュースしたオリジナルグッズを販売していることがある。需要としてはTシャツなどの売れ行きが良いらしい。

しかし自身をキャラクターとして発信するのであれば問題ないが、使用キャラを元にしたグッズに関して著作権的な問題はないのか。現状訴訟や警告を受けた、という話は聞かない。

おそらくだが、日本でいう同人誌のように、二次創作の範疇だと捉えられて黙認されているのかもしれない。

まとめ

現在eスポーツにおける「プロゲーマー」という言葉の定義は不明瞭だ。

最近でこそJeSUなどの発足、ライセンス配布等で明確にプロとして名乗れるようになったが、全員が全員eスポーツの大会で数千万の賞金を!と言うわけでもない。

ここではeスポーツタイトルを通じて生活を維持しているプロゲーマーの主な収入源を紹介してきた。基本的にはやはり実力と知名度、これがないと成立しないものが多い。

自分を見直し、どこが魅力なのか、それをどう発信するかといった、セルフブランディングの技術も重要になってくることだろう。それがうまくハマって、やっと人気者になれるのだ。色んな意味を込めての「プロゲーマー」になるのは難しい。

しかし、中には決してプロゲーマーに限った話ではない稼ぎ方もある。特にセルフブランディングに関しては、SNSの発展してきた今こそ、非常に重要な技術だ。

収入ではなく”食扶持”を見つけられれば、好きなことで生きていくことも実現できるかもしれない。

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