コラム

eスポーツに音ゲー部門がないのは何故?世界大会では賞金が出るの?今音ゲーが危ない

投稿日:2019-05-09 更新日:

出典:YouTube

音ゲーがeスポーツになれない原因とは?考察してみた

音ゲー人口の減少


出典:いらすとや

今、音ゲー業界は栄枯盛衰の危機に瀕している。

これはよく言われることだが、音ゲーは筐体が1〜多くても4台程度しか設置されていないゲームセンターがほとんど。もしやってみたい音ゲーがあったとして、先にプレイしている人がいたらどうするか。

当然並ぶことになる。ここで問題が起きる。自分の前の人が滅茶苦茶に上手かったら、あなたはどうするだろうか。

これは筆者の実体験だが、1回もプレイせずにそそくさと帰ることになる。それか順番待ちの列から離れ、そっとベガ立ちしながら「すごいな」などとつぶやくことしかできなくなる。

すると音ゲープレイヤーは少なくなり、世代交代がうまくいかずに引退勢と新規勢の人数がイコールでなくなっていく。すると同じ盛り上がりを見せるのは難しい。

これは少子高齢化の問題に似ていて、例えばDDR(ダンスダンスレボリューション)の老害プレイヤーがドカドカとパネルを踏んでいる初心者を叩くなど愚の骨頂だ。今こうして筆を執っている間も音ゲーは衰退への道を歩んでいる。

筐体差を埋めることができない

音ゲーの世界大会というのは存在しないわけではない。例えば音ゲーと言えばKONAMIであるが、同社が定期的に開催するKAC(KONAMI Arcade Championship)がある。KACは名前の通り同社が作るアーケードゲーム全般の大会で、クイズマジックアカデミーもあれば、麻雀格闘倶楽部もある。

だが一番に盛り上がるのはやはり音ゲー部門である。出場者は百戦錬磨の強者たち。そんな彼らの早すぎて見えない四肢に息を飲み、歓声をあげることになる。

ただ、ここにも一つ問題点が浮上する。それが筐体差だ。

例えばビートマニアを大会でプレイするとした場合、何が起きるのか。もし仮に、普段プレイしているゲームセンターの筐体よりも鍵盤(7つのボタン)がちょっと硬かったりすると、これは厳しいものがある。

軽い鍵盤で流れるような運指を得意とする人であれば、調子が狂うだろう。もちろん、皆その筐体を使うことになるので条件は一緒と言えば一緒なのだが、実際のところ歯がゆい思いをしたプレイヤーもいたかと思う。

特に同時に2人でプレイする試合だった場合、左右の鍵盤だって同じ状態とは言い切れない。そういう環境の誤差が、数フレームの誤差でスコアが変動する音ゲーでは命取りになる。

このようにフェアなプレイが難しいことからeスポーツの一種として音ゲーが受け入れられるのは厳しいものがある。

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世界的な人気を誇る音ゲーがない

2019年現在、全世界で人気を誇るゲームはない。嘘ではない。何故なら、公式が全世界に筐体を輸出しているわけではないからだ。

一応PCで遊べる音ゲーはいくつかある。BMS、osu!、StepManiaなどが知られているが、どれもこれも公式の大会としては用いにくい。何故なら勝手に拾ってきた楽曲に、個人が譜面を割り当てプレイするという無法地帯だからだ。

もし仮に版権周りの問題がクリアできてもまだまだ問題は山積みだ。類似したゲームのコントローラーを流用しているプレイヤーもいれば、キーボードで遊んでいるプレイヤーもいる。この環境の差異をどう埋めるかが問題になってくる。

一瞬、部門を分ければいいんだよと思ったが、結局表舞台に立った瞬間に警察かJASRACが飛んでくるのでやはり地下に潜っておいて正解だろう。

あとは各社が正式にEDIT機能を実装して、譜面やオリジナル楽曲を個人が提供できる環境を作ってくれるのを願うしかない。

ちなみにVRの音ゲーである「BeatSaber」であれば、公式から譜面のEDIT機能が実装されることが発表されている。

この作品のプレイヤーとしては、VTuberとしての活動を行っているmakeUmoveさんが挙げられる。彼女もまた、世界レベルの実力の持ち主で、公式チャンネルにアップされている動画は本作攻略の参考になるだろう。

関連記事→『【VTuber】makeUmoveとは?VR音ゲー『ΒeatSaber』で神業を見せ、3ヶ国語を操るVR-Gamer!

任天堂がエミュレータで改造マリオを遊ぶ人々を、きっちりマリオメーカーで正しく導いたのは素晴らしかった。学ぼう、先人に学ぼうよ。

スマホの音ゲーなら全国区じゃないの?

近年、スマートフォンでも遊べる音ゲーがたくさんリリースされている。Rayarkの「Deemo」などは有料買切りのゲームにもかかわらず、未だに遊んでいる人が多い。

最近難易度が異常に上がってきたため筆者的には悲しい限り。そういえばDeemoなどの音ゲーはどうなの?あれ全国区でしょ?と思う方も多いかもしれないが、落ち着いてYouTubeを観て欲しい。

するとどうだろう。AC(オールチャーミング:実質理論値)でクリアしている人の多いこと。これでは1位になるプレイヤーが大量に出てきてしまう。

実際同社の「VOEZ」のランキング画面がほぼ機能していないことからもわかる通り、スマホでの音ゲーには難易度の限界があるのだ。いや筆者はできないけど。

あとMUSYNCって音ゲー楽しいからぜひやってみて欲しい。

音ゲーでもプロゲーマーになれる時代が到来

音ゲーマーを対象にしたeスポーツ実業団が設立

コラム_eスポーツと音ゲー_いろはにぽべと

出典:株式会社いろはにぽぺと

色々と音ゲー業界の悲しい現実を書いてる自らがぐったりし始めたので、ここでグッドニュース。

”株式会社いろはにぽぺと”は2019年1月に、eSports実業団【いろはにぽぺと「侍」ゲーミング】において、新たにアーケードの音楽ゲーム部門(音ゲー部門)を設立。

ビートマニアから太鼓の達人まで計6種類の音ゲープレイヤーを募集している他、それ以外の音ゲーでも相談に応じるという寛大さである。

待遇は破格で、トレーニングを行うゲーミングハウスから社員寮、音ゲー系のYouTuberになりたければ、動画班が協力してくれるなど、音ゲーマーでなくても垂涎の環境である。

現在調べたところ収益化について触れてないがストリーマーを募集しているあたり、レビュー動画による広告や、後述する”投げ銭”などを活用するように思える。

あるいはYouTubeなどに専門チャンネルを設立して、各プレイヤーの超絶プレイをいつでも視聴できるようにしたり、生でプレイを見ることができるイベントを開催して入場料をとるとか、妄想は広がる。一日中ΒMSのプレイ動画を流している筆者的には、生プレイは非常に見てみたい。普段から”手元付き”ってのに弱いのよね。

国内では賞金が出る大会がない

また募集サイトの中に”賞金は100%プレイヤーに還元!”とあったのだが、悲しいかな現状国内で賞金が出るイベントはない。

これまた悲しい話になってしまったが、全国で音ゲーのイベントはあるにもかかわらず、優勝トロフィー以外のアイテムをもらっているのを見たことがない。実はあるのかもしれないが、正式なライセンスを取得しなければ賭博法などの関係で10万円以上の賞金を出すのが難しいはずだ。

プロゲーマーそれぞれにオッズをつけてトーナメントを行い、誰が優勝するかで賭博したら盛り上がりそうだなと考えたが、今の日本で実現できるとも思えない。クールジャパンな先進国になって、国営ギャンブルになってくれることを願うばかりだ。

音ゲーで稼ぐためには

ネット配信でリスナーからの”投げ銭”を得る

音ゲーの超絶プレイは今も人気なコンテンツだ。現時点でもっともFDFDのフルコンに近い男の配信など、熱いコメントで盛り上がっている。

海外の音ゲー配信のアーカイブ動画などを見ていると、よく配信のチャット欄にいくばくかの金額が表示されていることがある。これは投げ銭という文化の一つで、ストリートパフォーマーに幾らかお金を渡すなどがこれに当てはまる。

インターネット上で行われる”投げ銭”はネット投げ銭とも呼ばれ、クオリティの高い配信をしている人に向けて少額から金銭を送ることができるサービスを指す。いちいち銀行に振り込むなどではなく、ワンクリックで気軽に送ることができるため、配信主によっては投げ銭で生活している人も。

国内サービスだと17liveやSHOWROOMなどがこれにあたり、こちらも金銭を配信主に送ることができる。日本ではまだ主流とはいかないものの、認知度は上がってきたサービスである。

稼ぐには人智を超えた技術が必要


海外の動画を見ていると、投げ銭が時々やってくる動画の音ゲーとしては、osu!やBMS、StepMania、K-shootMania、O2jamなどなどグレー過ぎる音ゲーが多い。そしてそれらをプレイしている方々の見切り、反射神経、指の運動神経など、人智を超えていることが多く、異常な上手さだ。

特にBMSに関しては、”人間ができない譜面”と言う前提で作られている譜面をやすやすとクリアしてしまうから困ったものだ。

投げ銭に関しては日本よりも海外の方が盛んだが、音ゲーのeスポーツ化に関しては音ゲー発祥の国である日本も負けてはいられない。

まとめ

さて、ちょっと悲観的なコラムになってしまったが、後半はちょうどいい音ゲー動画を探す作業だったので、今ウキウキでこのまとめを書いている。つくづくと、音ゲーって楽しいなと思う。

音ゲー界はひたすら衰退していくわけではない。もちろん今の状況が続けば、ゲームセンターの音ゲーはなりを潜め、気がついたらアームが弱すぎるクレーンゲームに取って代わられてしまう。それはとても悲しい。

音ゲーはゲームセンターで遊ぶものだったのが、自宅になりPCになりスマホになりと、(グレーゾーンとはいえ)様々な展開を見せている。つまり多様化した結果、ゲームセンターが独占できなくなった、という方が正しいのかもしれない。

ただこのままだと、ゲームセンターならではの楽しさが次々と失われてしまう。それは非常に困る。

早急にeスポーツとしての発展を願うとともに、今日も両替機にお世話になろう。

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